ピラティスとはジョセフピラティス氏が考案した一連のエクササイズの総称です。
その発祥は戦時中に負傷兵に対してのリハビリテーション(機能回復訓練)として行われ、戦後ピラティス氏がニューヨークに移住してからはダンサー、アスリート等繊細な身体の使い方を要求される人々に処方されていきました。
また、一般的なエクササイズが対象物を移動させる(バットを振る、ボールを投げる、バーベルを持ち上げる等)のに対し、ピラティスでは自身の身体の状態に意識することに重点を置いています。
そのため回数を行うほど自身の身体に対しての気づきが増えていきます。ピラティスの創設者ジョセフピラティス氏は、「10回で違いを感じ、20回で見た目が変わり、30回で身体のすべてが変わる」と述べています。(実際には個人差によって1回で変化を感じる方もいらっしゃれば相当数を必要とする方もいらっしゃいます)普段、忙しさのために自分の身体の声に耳を傾ける余裕がない方ほどピラティスの恩恵を感じることが出来るでしょう。
具体的には、ピラティスの効果として、
柔軟性Up
ピラティスには多くのストレッチ系種目があります。特に股関節、肩関節(肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節)、胸椎等の可動域を増やすエクササイズを行うことによって頸部や腰部、膝周りの不調を改善しやすくなります。
コアの強化
いわゆる体幹のエクササイズを行うことにより腰部の不調の改善や、四肢の動きを安定させる事が出来ます。これらは転倒のリスクを減らすと共にスポーツやダンスなどでの競技能力向上を望めます。
また、コアの中でもインナーマッスルと言われる腹横筋や骨盤底筋群を活性化させる事によりウェストサイズの減少や尿漏れ、子宮脱の予防、改善も望めます。
姿勢改善
ピラティスには姿勢に関係する筋肉の長さを調整するエクササイズが沢山あります。柔軟性を高めると共に姿勢に関係する筋肉の長さを調整することで立った状態や寝転んだ状態だけで無く、動作の中での姿勢も改善することが可能になります。コレはスポーツなどでの競技能力にも影響します。
機能改善
適切なピラティスのエクササイズを選択する事で関節の動きや全身の動きの連動性がよくなり日常生活での不調が改善する可能性があります。高齢の方ほどピラティスによる機能改善の恩恵を感じることが出来るでしょう。
バランス能力の改善
ピラティスにはバランスに関係する筋肉を転倒リスクを極力避けた状態で動かすエクササイズやイクイップメントがあります。また筋肉を鍛えるだけで無く関節にある固有受容器と言われるセンサーを刺激することでバランスを感じる能力を鍛えることもできます。これらのエクササイズをお客様の能力に合わせて調整することで高齢の方からアスリートの方までよりバランス能力を向上させることが出来ます。
運動不足解消
日常で運動量の少ない方は、不眠、過食、便秘等ストレスから来る身体の不調を感じる場合があります。適度の運動はそれらのストレス発散にとても有効です。
これらの効果から、以下の人にはピラティスはとても相性のよいエクササイズだと言えるでしょう。
体力と柔軟性が低い人: ピラティスは体力や柔軟性を向上させるための効果的なエクササイズであり、特にこれらの面で課題を抱える人に適しています。
高齢の方:上記と同じく、高齢の方は体力の低下や柔軟性の低下、更にバランス能力や姿勢保持(特に転倒)にリスクのある方が多くいらっしゃいますが、ピラティスには立位以外の転倒の恐れが無い肢位でのエクササイズが沢山あるので高齢の方でも安全に行えます。
姿勢が悪い人: ピラティスは体幹を強化し、姿勢を改善するのに役立ちます。したがって、姿勢が悪い人にとっては特に効果的です。
産後の方:出産は人生で最もドラスティックなイベントです。母体の負担は大きく骨盤の変位、体幹部の筋肉の弱化、帝王切開の場合筋肉の断裂等ダメージはとても大きくなります。それらのリハビリとしてもピラティスのエクササイズは効果的です。
リハビリやケアが必要な人: ピラティスはゆっくりとした動きやコントロールされた動作を特徴としており、怪我の回復や慢性的な痛みの管理などのリハビリプロセスに役立つことがあります。
ストレスや疲れがたまりやすい人: ピラティスは集中力を高め、エクササイズ後にはリラックスさせる効果があるため、ストレスや疲れを軽減するのに役立ちます。
身体活動が不足している人: 日常的な運動不足がある人にとって、ピラティスは身体活動を増やし、全身の筋肉をトーンアップするのに役立ちます。
このような方達に極力リスクを避けて行えると言えるでしょう。
特に産後、ミドル・シニアの方には是非ピラティスを体験していただきたく、それぞれ産後ピラティス、ミドルピラティス・シニアピラティスのページを特設しております。
最近は海外の大手ピラティススタジオがリフォーマー等のイクイップメントを使用しながらのグループレッスンを展開したり、華やかな女性インストラクターが見栄えのするエクササイズ(=とても高度な)でSNS等で広告していたり、ピラティスはとてもオシャレなイメージがあると思いますが、実は負傷兵のリハビリからもわかるように、寝ている姿勢から行うエクササイズが数多くあり、きつい運動が苦手な方や下半身に不安がある方、高齢の方でも転倒のリスクを避けながら行えるのが特徴です。またリフォーマーやチェアー等のイクイップメントを使うことにより、よりエクササイズの強度や難度を下げることが出来ます(逆に上げることも出来ます)。
プラスワンでは運動が苦手(だと思われている)な方、産後の体力低下や、運動不足から来る体調不良を感じる方、将来の健康に不安をお持ちの方達にこそピラティスを体験していただきたいと考えております。